6 Fr 対応ゴア® バイアバーン® VBXバルーン拡張型ステントグラフトを用いた橈骨動脈アプローチによる腸骨動脈 EVTの一例
ロープロファイルVBXデリバリーシステムによる橈骨動脈アプローチ
両下肢に複数回の血管内治療(EVT)および外科手術既往のある症例。左総腸骨動脈(CIA)起始部および左外腸骨動脈(EIA)起始部の高度石灰化狭窄による重度跛行症状に対してEVTを行った。両総大腿動脈(CFA)の中枢にベアステント、末梢に静脈グラフト吻合部があり、両鼠径部からの経皮的穿刺に難があるため上肢からのアプローチが望まれた。病変性状からバルーン拡張型ステントグラフトが良い適応と判断し、6 Fr対応のロープロファイルVBXデリバリーシステム(BXBで始まる品番)を左橈骨動脈アプローチ(Trans Radial Intervention : TRI)にて使用した。110 cmと長い6 Frガイディングシース内も全くストレスなく通過可能で、TRIにおいてもこれまで以上の良好な使用感であった。この製品のステント特性は従来のVBXステントグラフト(BXAで始まる品番)と同様であり、6 Fr対応のロープロファイルの登場により、複雑な腸骨領域病変に対するEVTにおいてもより安全にTRI が可能となると考えられる。

術前造影画像
最終造影画像
患者背景・病変背景
- 年齢:86 歳
- 性別:男性
- 対象病変部位:左 CIA ~左 EIA
- リスク因子:高血圧、末期腎不全(維持透析)
- Rutherford 分類:2 度
- TASC* II 分類:B
- 下肢血行再建術既往:右CIA(バルーン拡張型ベアステント)、右 EIA(VBXステントグラフト)、両側遠位 EIA ~近位 CFA(自己拡張型ベアステント)、右浅大腿動脈(SFA)(ステントグラフト)→閉塞→右膝上大腿膝窩動脈(FPAK)バイパス(大伏在静脈:SVG)、左 SFA(薬剤溶出型ステント)→閉塞→左 CFA 血栓内膜摘除術 + FPAKバイパス(SVG)
使用デバイス
- シース:4 Fr 11 cm、6 Fr 110 cm
- ガイドワイヤー:0.035 inch 260 cm、0.018 inch 300 cm
- 前拡張バルーン:5.0 × 100 mm
- ステントグラフト:VBXステントグラフト 7.0 × 59 mm(BXB075902J)・後拡張バルーン:7.0 × 20 mm(high pressure)
- その他:橈骨動脈用止血用押圧器具
治療戦略、治療内容
左 CIA 起始部および左 EIA 起始部の高度石灰化結節による高度狭窄病変のため、バルーン拡張型ステントグラフトが最適な病変である。両鼠径部の経皮的穿刺に難があり維持透析中の症例であるが、右前腕動静脈シャントは長期間安定しており、また、左橈骨動脈が血管径3 mmと良好であったため、左橈骨動脈穿刺に問題なしと判断した。6 Fr 110 cmのガイディングシースを使用し、0.018 inch ガイドワイヤーにて病変通過後、5.0 × 100 mmバルーンにて前拡張を行い(図1)、バルーンアンカー法にてガイディングシースを病変通過させた。0.035 inch ガイドワイヤーに交換後、VBXステントグラフト7.0 × 59 mm を左 CIA 起始部から左 EIA にかけて留置した(図2、3)。拡張不良部を7.0 × 20 mm のhigh pressure 対応バルーンにて後拡張した(図4)。最終造影で確認し穿刺部を橈骨動脈用の止血用押圧器具にて止血し手技を終了した。手技時間は 40 分であった。
図1: 前拡張
図2: VBX ステントグラフト位置合わせ
図3: VBX ステントグラフト留置
図4: 高度石灰化病変の後拡張
一連の動画再生
*TASC: TransAtlantic Inter-Society Consensus
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販売名:ゴア® バイアバーン® VBX バルーン拡張型ステントグラフト
承認番号:22900BZX00309000
一般的名称:ヘパリン使用中心循環系ステントグラフト