6 Fr対応ゴア® バイアバーン® VBX バルーン拡張型ステントグラフトを用いた両側橈骨動脈アプローチによる両側総腸骨動脈入口部病変EVTの一例
ロープロファイルVBXデリバリーシステムによる両側橈骨動脈アプローチ
50 m位の歩行で右優位の両側間欠性跛行を有する症例。造影CT上、両側の総腸骨動脈(CIA)に石灰化を有し(図1)、右CIAに高度狭窄の状態がみられ(図2)、血管内治療(EVT)を施行した。腰痛のため長時間の臥床安静が困難であり、両側の橈骨動脈アプローチ(Trans Radial Intervention : TRI)とした。病変部位や性状からバルーン拡張型ステントグラフトが良い適応と判断し、6 Fr対応のロープロファイルVBXデリバリーシステムを両側TRIにて留置した。110 cmと長い6 Frガイディングシース内も全くストレスなく通過可能で、両側TRIにおいても良好な使用感であった。TRIは、大腿動脈アプローチに比較して低侵襲であることが1、また、ゴア® バイアバーン® VBX バルーン拡張型ステントグラフトは、複雑な腸骨動脈領域病変に対するEVTにおいて有用であることが報告されてい2,3,4。両側腸骨動脈病変に対して、6 Fr対応のロープロファイルVBXデリバリーシステムを両側橈骨動脈から留置することで、有効な治療を、より安全に施行可能であると考えられる。

図1. 術前造影CT
図2. 術後造影
患者背景・病変背景
- 齢:81歳
- 性別:男性
- 対象病変部位:遠位大動脈から両側総腸骨動脈
- リスク因子:2型糖尿病、高血圧、脂質異常症、高尿酸血症
- Rutherford分類:III度
- TASC II分類:B
使用デバイス
- シース:4 Fr 11 cm、6 Fr 110 cm
- ガイドワイヤー:0.035 inch 380 cm、0.014 inch 300 cm
前拡張バルーン:
- 1.5 × 40 mm、3.0 × 40 mm
- 5.0 × 40 mm、7.0 × 40 mm
- ステントグラフト:VBX ステントグラフト7.0 × 39 mm(BXB073902J)2本
- 後拡張バルーン:8.0 × 40 mm、10.0 × 40 mm
その他:
- マイクロカテーテル150 cm
- 血管内超音波画像診断装置
- 橈骨動脈用止血用押圧器具2個
治療戦略·治療内容
石灰化を伴う右CIA入口部高度狭窄と左CIA入口部狭窄のため、SCAIガイドライン 5 の観点からもバルーン拡張型ステントグラフトが最適な病変である。6 Fr 110 cmのガイディングシースを使用し、右橈骨動脈から左CIAに、左橈骨動脈から右CIAにマイクロカテーテル150 cmを用いて、それぞれ0.014 inch 300 cmガイドワイヤーを通過させた。右CIAは、1.5 × 40 mm、3.0 × 40 mm、5.0 × 40 mm、7.0 × 40 mmバルーンで順に前拡張を(図3)、左CIAは、7.0 × 40 mmバルーンで前拡張を行った。
両側ともに0.035 inch 380 cmガイドワイヤーに交換後、両側CIAにVBX ステントグラフト7.0 × 39 mmをそれぞれ持ち込み(図4)、同時拡張を行った(図5)。両側ともに0.014 inch 300 cmガイドワイヤーに交換後、左、右CIAをそれぞれ片方ずつ10.0 × 40 mmバルーンで後拡張を行った。最後に、両側CIAを8.0 × 40 mmバルーンで同時後拡張を施行(図6)。血管内超音波でDシェープとなる良好な拡張を確認し(図7)、最終造影で問題なく(図8)、穿刺部を橈骨動脈用止血用押圧器具にて止血し手技を終了した。
図3. 右CIA前拡張
図4. VBX ステントグラフト位置合わせ
図5. VBX ステントグラフト同時留置
図6. VBX ステントグラフト同時後拡張
図7. 術後血管内超音波
図8. 最終造影
一連の動画再生
- Iida O, Takahara M, Fujihara M, et al; COMFORT Investigators. Clinical outcomes of transradial vs nontransradial aortoiliac endovascular therapy. JACC: Cardiovascular Interventions 2024;17(16):1891-1901.
- Bismuth J, Gray BH, Holden A, Metzger C, Panneton J; VBX FLEX Study Investigators. Pivotal study of a next-generation balloon-expandable stent-graft for treatment of iliac occlusive disease. Journal of Endovascular Therapy 2017;24(5):629-637.
- Fujihara M, Takahara M, Yamaoka T, et al. Clinical outcomes of endovascular procedure using VIABAHN® VBX covered stent in complex aortoiliac artery disease: result from AVOCADO study. Catheterization & Cardiovascular Interventions 2021;98(5):928-937.
- Tomoi Y, Takahara M, Soga Y, et al; ADOCADO [sic] II Investigators. Clinical outcome of endovascular therapy using a VIABAHN VBX-covered stent for complex aortoiliac artery disease: the AVOCADO II study. Heart & Vessels 2023;38(10):1288-1297.
- Feldman DN, Armstrong EJ, Aronow HD, et al. SCAI guidelines on device selection in aorto-iliac arterial interventions. Catheterization & Cardiovascular Interventions 2020;96(4):915-929
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販売名:ゴア® バイアバーン® VBX バルーン拡張型ステントグラフト
承認番号:22900BZX00309000
一般的名称:ヘパリン使用中心循環系ステントグラフト